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夏目漱石「入社の辞」を読んで〜人を巻き込むために必要なこと〜

今日は、夏目漱石の「入社の辞」を読みました。

その中で、「人生意気に感ず」という言葉があり、その言葉に感銘を受けました。

「人生意気に感ず」というのは、もともと漢語です。

この言葉は、「人というのは、損得勘定ではなく、何かを成し遂げようとする強い意志や考え方に共感して、行動するものである」という意味です。

会社の経営理念がまさしくこれだろうと思います。

会社の理念を掲げることで、その理念に共感した人が集まり、積極的に会社の業務に勤めてくれる。

そういった意味でも、会社の経営理念はとても重要であると気づきました。

この言葉を知り、自分の22年間の人生を顧みると、私は今まで誰かを巻き込んで何かをしたことはありませんし、しようと思ったことすらありませんでした。

その理由は、「社会をこんな風にしたい」、「人生でこういったことを成し遂げたい」といったビジョンがなかったからだと思います。

以前読んだ「アウトプット大全」という本にも、『人を率いる為には、「目標」ではなく、「ビジョン」を掲げることが必須です。』とあります。

また、「イマジン?」という小説でも、「心意気には見返りを求めてはならない」という言葉があり、印象に残っています。

「誰かに助けてもらう」、「誰かと協力して何かを成し遂げる」為には、自分にそれを成し遂げたいという強い意志がないといけませんし、強い意志の源はビジョンだと思います。

そして、ビジョンと強い意志があれば、それに協力してくれる人は必ず現れるのだと思います。

ただし、ここで留意しないといけないのは、ビジョンを掲げるのが先であるという点です。

ビジョンがあって、初めて行動することができますし、誰かを巻き込むことができるのです。

誰かを巻き込んで何かを達成したいから、ビジョンを立てるのでは、順番が逆であろうと思います。

私の場合は、まだビジョンすらありません。

それは、人生経験が足りないのかもしれませんし、自分への理解が足りていないのかもしれません。

しかし、今回「入社の辞」を読み、「人生意気に感ず」という言葉に出会ったことで、「自分の人生で何を成し遂げたいのか」という問いを考える機会になりました。

今後の生活の中で、自分自身に問いかけていきたいと思います。

この夏目漱石の「入社の辞」は短編で、7分程度で読み終わりますので、気が向いたら読んでみて下さい。

リンク貼っときます。

www.aozora.gr.jp


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